「きらきらひかる」 江國 香織

笑子は情緒不安のアル中で、睦月は潔癖症の同性愛者。
そして、彼には紺という恋人がいた。はたから見ると不思議で不可解な関係かもしれない。
だけど、みんな互いをとても大切に思ってた。

エッセイを1作読んだ事があるだけでろくに知りもしないはずなのに、読んだ瞬間に江國さんの世界を感じて嬉しくなりました。
彼女曰く「シンプルな恋愛小説」との事で本当にその通りでした。
シンプルというのは設定の事じゃなく、もっと内面的な恋愛の形の事です。
一言で言うとこの恋愛はすごくプラトニックなんです。互いを心から大切に想う思いがたくさん詰まっています。
常に優しく感じていられたのは恋愛につきものの【嫉妬】を感じなかったからかもしれません。

章ごとのタイトルも独特で素敵なものばかりでした。
中でも銀のライオンの話はとても気に入っています。
今が本当に大切で変わりたくない、ずっとこのままでいたい、そう願ってるのにそれだけじゃ許してくれない現実に嘆き悲しむ笑子の悲痛さが伝わってきて苦しくもなりました。
病院で柿井が紺と睦月に話をしたあのシーンは優しさが切なすぎて泣きそうになったほどです。

★★★★

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