「キノの旅Ⅲ the Beautiful World」 時雨沢 恵一

知っているか、知らないか。
時にそれは生死を、また運命を大きく変えます。
ここでは「知らなかった者」の末路が描かれていました。
知らないことはこれからどんどん学んでいけばいいのだけど、「知らない」ということを知らないのは本当に致命的な気がします。

私の3巻でのお気に入りは「差別を許さない国」でした。
もし私があの国の中で暮らしていたら、きっとあの国の国民同様のことを感じ、思いながら暮らしていたことだろうと思います。
外から見たら、「なんて痛い国民なんだ」という感じだけども、そういう事って中にいたら全然気づかないものですよね。
たまには、第三者的に自分を見てみるのも必要なのかもしれない。

自分とその周りだけじゃなくて、もっと外の世界に目を向けるべきなのかもしれない。なんてことを思いました。
たとえ、”本当の蒼い空”に比喩されているような “絶対的真実” がなかったとしても。
この話もそうなんだけど、全体的にオチと構成が凄く面白かったです。

おもしろいといえば、あとがきです。
2巻でもおもしろい書き方してるとは思ったんですが、この巻でも一風変わった書き方をされてました。こういうのほんとに好きです。
普段だと、あとがきは小説を読み終わった後の締めくくりとして楽しんでいたんですが、あとがきを最初から楽しみにして手に取る本なんて初めて。次の巻もとても楽しみです。

「――国の連中は、ペンキで塗られた城壁の内側が、たくさんの蛍光灯で照らされてるのを、”本当の蒼い空” だと思ってる。じゃぁ・・・・・、もし、旅人のキノさんが、『あなたにとっての、”本当の蒼い空”って何?』。そう訪ねられたら、なんて答える?」

★★★★

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