「キノの旅Ⅳ the Beautiful World」 時雨沢 恵一

私たちが暮らしている場所には、その場所その場所のルールがあります。
それは法律で決められていたり、伝統的なものだったり、形は違っても “守らなければならないこと” や “決してやってはいけないこと” は存在します。
キノが旅をして周る国々でももちろんこういったルールはあります。
しかし中にはそのルールに不満を持っている人もいるわけです。
そういう人たちはどうするんでしょうか。

自分では何もせず、ただその状況が変わってくれるのを待っているという人も少なくはないはずです。
他力本願的にキノに助けを求める人に対し、キノはいつもと同様手を差し伸べることはしません。
それでも、キノとの話の後に自分でその状況を変えた人はいます。
つまりは自分でやろうと思えばできたわけです。
“Wherever I go, there I am.” 全ては自分次第だと思います。

今回のは特に温かみがある笑いがあった気がします。
「二人の国」の番人さんや「伝統」のシズの話は特に憎めなくて好きでした。
「認めている国」のシステム、凄いシステム。ちょっと惹かれてしまう。
他には「紅い海の真ん中で」の雰囲気も気に入っています。

女は、泣きはらして真っ赤になった目で微笑んだ。
「この世に、神様も仏様もいないんだって。だから奇蹟は起こらないんだってこと。
人間の問題は人間の手によって解決されるべきだって分かったの。だから、つまり・・・・・・。いつか優しい魔法使いのお婆さんが、一振りで私の願いを叶えてくれると思っていた・・・・・・。私のお父さんもお母さんも、お互いに何もしないで、いつもあんなに仲がよかった訳じゃない。たぶん・・・・・・。いいえきっとそうだわ」

★★★☆

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