「死国」 坂東 真砂子

四国は死国、という話や古事記の引用などを使ったエピソードがとても面白かったです。
日本で最初に生まれたのは淡路島。「阿波路島」とも言い換えることができるこの島は四国の阿波(現在の徳島)へ続く道、という意味。
つまり四国は日本でも最初のほうに作られたとても重要な場所だと説明されているんです。
土俗的なことにも触れられておりとても日本らしい話だったような気がします。

<ネタバレ>
日本人は古来から霊、自分達の先祖を大切にするものです。
霊は私たちにとってとても身近な存在。
死んでしまった人はこの世に関わることはできないんだけども、ある条件が揃ってしまった時、霊は身体を持たないものとしてこの世に蘇ります。
莎代理の蘇りはほんとに怖かったです。

夜一人じゃ読めなかったし、何度も鳥肌がたった。
すごく怖かったけど、何故か読み終えないと更に怖いことになりそうな気がして止めることもできませんでした。
ラストはなんだか切ない。
莎代理があんなにも怖かったのに、それも消えて、ただ切ない気持ちが残るだけでした。
これは比奈子の心の成長の話でもありました。引っ込み思案だった比奈子はもうここにはいない。これからもずっと、3人のかごめかごめは続くのでしょう。

古代より高い山は、神の宿る場所としてみなされてきた。
神とは先祖の霊である。(中略)死者の魂が、高い山に登っていくことで浄化され、祖霊となり、子孫を見守るのである。ところで死者の霊は、このように守護神的な存在と崇められる一方で、祟りをなす死霊として恐れられてもきた。

★★★

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