「明日なき街角」 北方 謙三

私は三国志を書いている「北方謙三」しか知らなかったけれど、本来彼はハードボイルド作家だそうです。北方三国志に魅せられた私が、彼の他の著作を読んでみないことはないと思って挑戦してみました。
そして、私はここでも彼なりの仁義や誇りといったものを見つけました。

哲二は生き急いでいる人だと思う。哲二だけじゃなく、佐々木も古賀もそうだった。
佐々木は “生きているってことが、はっきりわからなきゃつまらんだろう” と言っていた。
確かにそうかもしれないとも思う。それでも、魂をすり減らすような生き方をしたいとは思わない。
彼らを見ていると焦がれる気持ちと疑問に思う気持ちが交差するようでした。

それにしてあのラスト。
彼ららしい終り方だと思う。古賀の逝き方には涙さえでそうになる。
すごく、不器用な人たちだと思う。けれど、とても人間らしい人たちだとも思う。
ストーリーよりも何よりも、詰まっている内容の濃さが魅力でした。

わかり合うために、必要なのは長い時間ではない。
十年でもわかり合えないやつもいれば、五分でわかり合えるやつもいる。

★★★★

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