「ヒア・カムズ・ザ・サン」 有川 浩

真也は30歳。出版社で編集の仕事をしている。
彼は幼い頃から、品物や場所に残された、人間の記憶が見えた。
強い記憶は鮮やかに。何年経っても、鮮やかに。
-この後続く4行のあらすじから、小説と舞台、2つの世界が生まれた。


たった7行のあらすじから、小説や舞台が生まれたという。
本書に収められているのは、その小説と、舞台が描いた世界のパラレルワールド小説。
どちらも読後感ばっちりです。解説でも書かれていましたが、有川さんの本は読後感が良くて安心して読めます。

さくっと読める2つの物語は、どちらも好きですが、眩しい太陽みたいな芸術家肌のお父さんが登場する前者の方がどちらかといえば好きかもしれない。
ただ、どちらのお父さんもなんというか、我が道を突き進むしかできなかったんだろうけど、家族の立場に立つとなんとも寂しくなりますね。愛情表現の仕方はいろいろなので、それを否定はしませんが、気付いたときにはもう遅い、ってこともたくさんありますものね。

さて、主人公の不思議な能力については、なかなか残酷といえば、残酷ですよね。恋人の心離れがわかってしまうなんて、そんな能力いらないや。とはいえ、能力がなくてもわかってしまうものはわかってしまうのだけど。
主人公が持ちたくて持った能力ではないにせよ、それを受け入れてくれる人がいて、自分自身受け入れながら生きていけたら、それはすごく素敵なことですね。

最近友人の舞台を見て舞台のおもしろさに感激したところだったので、ぜひ舞台版も見てみたかったですね。(と思って劇団のホームページを調べたら、大好きな小説が舞台化されてるのを発見して動転してます、見に行きたい…)

★★★☆

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