「零崎双識の人間試験」 西尾 維新

今回はいーくんの登場しない、番外編のようなものでした。
もともとはホームページ上で連載していたのを加筆したらしいです。いーくんが登場しないということは本場の「戯言」もないわけで、普段よりもすらすら読めた気がします。
そのため少し物足りない気もしたけど、それでも充分面白かったし、何より戯言シリーズのファンとしては嬉しい1冊でした。

血縁ではなくて流血で繋がっている零崎一族は、一般的に考えればどうしようもなくズレていて変わっているのに、彼らには彼らなりのルールがあって、それを貫き通そうとする姿が私はすごく好きでした。また、少し羨ましくもなりました。孤独な殺人鬼でありながら、後を任せられるものがいることはどれだけ大きな安心感となるでしょう。

「死」は本来私たちの近くにあって近くにないもの。
あくまで漠然とした形で寄り添っているもの。常に死の危険を感じて生きている人はそんなに多くないはずです。
だから、「死ぬ」とか「殺す」とはどういうことかを考えるとき、私はそれを「そういうこと」と当たり前のように言うことはできません。
私にとってそれは最終結果です。逃げたくなったら、そこに行き着く前に逃げたってよかったんだ。

脆い癖に、硬い振りをして。
弱い癖に、強い振りをして。
儚い癖に、潔い振りをして。

★★★★

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