「図書館革命」 有川 浩

原発テロが発生。
そのテロの手口と酷似していた著作を持つ人気作家が良化隊のターゲットになった。
図書隊総力をあげて守るが、堂上は重傷。動揺する郁に堂上は・・・
感動の最終巻。


最初からものすごく甘い!
ドキドキにやにやしながら読みました。
堂上のが一枚上手だけど、郁のホームランも見事。
どのカップルの恋愛模様も読んでて楽しめます。

実は恋愛に関しては郁たちよりも不器用では?という手塚×柴崎カップルに萌え。
前作で手塚が柴崎に対して「本性が見えるほど近くにいない奴は立ち振る舞いでやられて、本性が見える距離にいる奴はギャップでやられる」と評していたのが的確過ぎて思い出されました。

そして、ずっと感じていた違和感はこの巻で大分薄れました。
国民の無関心から良化法を通してしまった、とはいえ、それが堂々と行われたものではなく巧みに行われたものだとわかったし、良化隊側の動機も大分見えてきたので。
ある法案を通すとき、あるいは国がある政策を行う時、一部の当事者以外には口当たりのいい看板を掲げて推し進める、というのは往々にしてあることに思えました。
この本を読んでからニュースを見てると、余計にそう思えます。
結局のところ、当事者以外には大抵のことは他人事で、正義に見える看板の影に隠れているものを見過ごしてしまいがちな気がします。
全ての事柄に当事者でいることはできないけれど、メディアを鵜呑みにするのではなく、いろいろな角度から情報を集めて噛み砕いていきたい。
少なくとも当事者の声にもっと耳を傾けようと思いました。

もともと好きなカモミールですが、更に好きな花になりそうです。
「苦難の中の力」か。
対談は今回もとても良くて、有川さんの魅力にまた少し触れられた気がします。
「人間が本来持っている優しさとか、善意とか。そういうものを信じたいなという、祈りのようなものなんです、私にとって小説を書くことって」と語る有川さん。
ますます彼女の書く小説を読みたくなりました。

こういうとき女は多少遅れるもんだろうが。それくらいは織り込んであるぞ。 (p19)

「悪意じゃなくて、そいつらの正義に辟易してるのよ」  (p205)


★★★★★

Pocket

トラックバックURL

トラックバック一覧


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。