「僕は小説が書けない」  中村航 中田永一

生まれながらになぜか不幸を引き寄せてしまう光太郎。
引っ込み思案で心を開くことができず、親しい友人もいない。
血のつながりのない父親との関係をはじめ、家族との距離感にも悩んでいる。

高校で文芸部に所属することになった光太郎は、個性的なメンバーにもまれながら、小説の書き方、自分の生き方を模索していく。
人気作家二人による、奇蹟の青春小説!


中村さんの母校、芝浦工業大学で開発された「ものがたりソフト」を使って書かれたこの小説、中村航さんと中田 永一さんが5~10枚分の原稿を交互に書いていった合作小説です。
こんな風にして小説が生まれることがあるんだ!という創作方法ですね。

廃部寸前の文学部が舞台ですが、THE 青春小説という感じで、著者お二人の要素がそれぞれ入っていて二倍お得な読み心地。
登場人物はみなキャラが立ってますが、中でも鈴木先輩がお気に入り。類を見ないキャラ。反応が楽しい。

全体的に清々しい風が吹き抜けるような読み心地がなんとも中村さんらしい気もするし、遠くを見つめるような恋とユーモアが中田さんらしいような気もするし、読了後はなんだか高校時代に戻ったような甘酸っぱい気分です。

あとは、主人公の父の話がよかったですね。受け入れがたいことを許して愛すことはすごく難しいのに、懐の広さがあまりに格好よかったですね。

親子の物語としてもいいし、小説を書こうと思ったことのある人には一読して欲しい1冊でした。

好きになって欲しがるだけなら、小中学生でもできる。
でもな、愛し、許すことは高校生からでないと無理だ。いや、高校生にも難しいかもしれないけどな。
 (p227)

★★★

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1.僕は小説が書けない 中村航 中田永一

僕は小説が書けない著者:中村 航KADOKAWA/角川書店(2014-10-31)販売元:Amazon.co.jp 生まれながらになぜか不幸を引き寄せてしまう光太郎。引っ込み思案で心を開くことができず、親しい友人 ...


2.中村航・中田永一「僕は小説が書けない」/森晶麿「かぜまち美術館の謎便り」

どうもどうも。こんばんはです。 今日はお休みでしたが、一日雨だったので、一度も外に出ることなく 引きこもって本読んでました。 というのも、現在いろいろ手違いがあったせいで…


3.「僕は小説が書けない」中村航、中田永一

「僕は小説が書けない」中村航、中田永一 不幸を引き寄せる男、光太郎は、 ある出来事から、文芸部に所属することになり そのうちに、、部の存続をかけて、 未完の小説を書き上げる…


「僕は小説が書けない」  中村航 中田永一” への6件のコメント

  1. こんばんは~^^先ほどはカキコとTBありがとうございました。
    TBお返しに来たのですが反映されていますか?ドキドキ。

    2人がどのように共作で書かれたのか知らなかったのでびっくりです。そんな書き方だったんですか!そりゃ分らないはずだ…
    流石小説家ですねぇ…
    思いっきりベタな青春小説でしたが^^;面白く読みました。
    小説を書きたい人への入門書でもありそうですね。
    私も書く人じゃなくて読む人のようなので無理だなと思いましたが^^;

  2. こんばんはー!わーいパソコンの前にいる間にTBとコメントがー(*´▽`*)
    ばっちり受信できてます!(嬉しい。

    私ほんと自分で書こうと思ったことがないので、プロット組み立てて~とか感性だけでずばずばと~とか人によってもアプローチの仕方が違うっていうのも新鮮でしたね。
    どっちが正解というものでもないですもんね。おもしろい。
    それにしてもこんな風に物語が生まれるなんて、ほんとに不思議な感じです。

  3. こんばんは。TBとコメントをありがとうございました^^
    こちらからTBを送ろうとしたのですが、弾かれてしまったかもしれません。
    申し訳ありません(><)。
    「ものがたりソフト」なるものの存在を初めて知りました。一体どんな形式の
    ものなのでしょうか。気になります~。
    では、最新の合作方式なんですね。すごい~。
    文芸部に入ったことで主人公が成長する過程が丁寧に描かれて
    いて爽やかでしたね。
    私も、父親とのシーンが心に響きました。

  4. こんばんは~!こちらこそTBにコメントありがとうございます♪
    TBばっちりできてますよ!承認制にしているので、わかりづらくてすみません(・ω・`)
    「ものがたりソフト」の存在、不思議ですよねぇ。
    概要ちょっと調べてみたんですが、ソフトを使っても物語を創りだすイメージというのはやっぱり必要そうでしたね(そりゃそうですよね。
    文学部に入る、という1歩を踏み出したことによる世界の広がりとか成長とか、ほんとよかったですね。父親はほんと親としても男性としてもかっこよすぎですよ。

  5. TB・コメントありがとうございます!
    すっかりただの記録になってしまってますが、絡んで頂けたらウレシイです

    これは、好きな二人が書いたってのがとにかく幸せでしたね~
    それを感じさせないミックス感とか、ホントスゴイ!
    あとはやっぱり、創作論的な流れが印象に残ってますね

    また、遊びに来させてもらいまーす

  6. じゅんさんこんにちはー^^
    こちらこそありがとうございます!(わーい)
    私も記録になりがちですが、TB機能が使えるようになったのでぜひぜひまた絡ませてください♪

    なんというか、本当に1つの物語を交互に、それも2人で1つの作品として出すって、すごく斬新ですよね。ともすればバラバラでよくわからない物語になりそうなのに、お二人の雰囲気がすごくマッチしてて読みやすかったですし!
    正解がないことに対してその人の価値観を語ってくれるのって私もすごく好きです、創作論的な話おもしろかったですよねぇ。
    またぜひいらしてください^^

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