「図書館の神様」 瀬尾 まいこ

初めての瀬尾さんの本です。
とても読みやすくて、すらすらと読み進められました。
これは、清く正しく生きてきた主人公の、挫折と再生の物語でした。

何が正しくて何が正しくないのか、という問題ではなく、狭い枠組みで考えていた「正しさ」が、よりしなやかに柔軟性を持つものに変化していくのが、とても心地よかったです。
ものの見方次第で、世界はまるで違って見えるのがおもしろいですよね。
「絶対的な正しさ」なんてものは存在しないかもしれない。
それでもそれは決して、「正しさ」が存在しないことではない。
軽い話を扱っているわけじゃないのに重すぎず、読了後はかるく爽快感すら味わえました。

自分以外の世界に触れる方法を見つけられると、世界は豊かさを増す気がします。
お願いをする対象に過ぎなかった神様が、いたるところに感じられたことにも主人公清(キヨ)の世界の広がりを感じられて嬉しくなりました。

仕方ないか。楽なことにつまらないものはつきものだもんな。

「きっぱりさっぱりするのは楽じゃん。そうしてれば正しいって思えるし、実際間違いを起こさない。だけどさ、正しいことが全てじゃないし、姉ちゃんが正しいって思うことが、いつも世の中の正しさを一致するわけでもないからね」   (P43)

★★★

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