「浅き夢見し」 押切 もえ

「自称モデル」。
モデル事務所に所属はしているものの、ぱっとしない瞳。
25歳。ただ、年齢だけを重ね、このままじゃいけないという焦りばかりが募る。
女子高生のカリスマとブレイクした人気モデルが描く、モデルの成長物語。

以前から気になっていた、押切もえさんの小説デビュー作。
中途半端に生きてきた女の子が、挫折しつつも、本気で夢であるモデルを目指し成長していく物語。

文章がすごく読みやすくて、押切もえさんが3日に1冊は本を読む読書家だと知って思わず納得。

先が見えない不安とか、自暴自棄になって暴走しちゃうとか、自分の古傷を刺激する描写に少し心がささくれ立ちましたが、主人公が前を向いて進んでいくあたりがとても気持ちよくて、もっとその部分を読んでいたかったです。
緑のニットを買いに行くシーンが大好き。

綺麗になりたい女の子のパワーって、すごくキラキラしてますよね。本書でも触れていますが、難しいのは始めることじゃなくて継続すること。
実際に継続しているもえさんだからこそ現実味を持って書けるそんな部分を、いつかもえさんの小説で読めたら幸せです。

前を向いて頑張っていたら、きっと見ていてくれる人はいるし、応援してくれる人もいる。そんなポジティブなオーラに元気をもらえました。
上手くいくときもあれば、大きな落とし穴があって挫折することもある。そんなことを繰り返しながら、人は成長していくんだと思いますが、どんな時でも感謝の気持ちを忘れない人でありたいと、改めて思いました。

古いものを脱ぎ捨てなければ、次のステージには行けないと思ったのだ。 (p148)

「気高さとか、意志の強さみたいなものはね、写真や映像からも伝わってくるものなの。見ている人にもすぐわかっちゃうわよ」 (p167)

でも、自身が持てなかった時、不安で仕方なかった時、つらかった時、嬉しかった時、そばで見てくれたことは、忘れないでいたいと思う。 (p250)

★★★★

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