「キノの旅Ⅵ the Beautiful World」 時雨沢 恵一

「祝福のつもり」「安全な国」「中立な話」をはじめとする8話の短編集。

いつもにも増して淡々と物語が語られていた気がします。
「安全な国」などは苦笑いしながら読んでいました。
まさに「青少年有害社会環境対策基本法」そのものじゃないですか。
危険なもの全てをなくせばいいんじゃなく、危険なものにも対応対処できる人間を育てることの方が大切ですよね。とても簡単なことなのに。

「祝福のつもり」が一番好き。
すごくいい話。悲しい話ではあるけど、優しい哀しさ。
今までの話の中でも特に好きかもしれない。
ベタベタな優しさじゃなくて、心に染みるような優しい話。情景もすごく綺麗。
最後のあとがき、相変わらずやってくれるなという感じ。
ちょっと挑戦しようと思ったんだけど、生易しいことじゃなくて断念。
ウェブを見て周っていたら、ちゃんと回答している人がいて敬服。
すごいなぁ。キーワードが素晴らしいこともあって、どれも面白かったです。
次巻も楽しみ。

「つまり本当に危険なのは、人間じゃないのかと思う。正確には、人間の意志だ。もし危険だとされている、そう思われてる何かが人を傷つけても、それは物そのものに意思があって、勝手に動いて人を攻撃したわけじゃない」

★★★★

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