「若きウェルテルの悩み」 ゲーテ

ウェルテルが誰よりも愛したロッテ。
しかし、ロッテには婚約者がいる。
愛して止まない彼女を前に、ウェルテルの狂おしいほどに強い想いが暴走する。
ロッテと出会い、真剣に愛したウェルテルの最後の選択とは・・・。

久しぶりに読了後に余韻の残る本でした。
200年も前に書かれた本なのに、時代を超えてこんなにも心に響くなんて。

ウェルテルの生き方はなんて不器用なんだろう。
だけど、どこまでも誠実であろうとする姿に共感を覚えてしまう。

ウェルテルのように「愛する人がこの世の全てだ」なんて思える恋をしたことのある人は、その人の言動に一喜一憂して、その人がいることに感謝せずにはいられないような恋を知っている人は、とても幸せだと思うのです。
たとえ、それを失おうとする時に訪れる絶望がどんなに大きくても。
一語一句にゲーテの人間味が溢れていた気がします。

問題は正しいか、間違っているか、ではないのです。自殺に関してもそう。
「自殺はよくない。周りの人を悲しませる」なんていうのは、正論かもしれない。
けれど、どうしてもそこに行き着いてしまった者の苦悩を、ほんの少しでもいいから感じてほしいと思うのです。

晩年、ゲーテは「もし生涯に『ウェルテル』が自分のために書かれたと感じるような時期がないなら、その人は不幸だ」と語ったといいます。
私もウェルテルの至福や苦悩を感じれないのなら、世界は鮮やかさを失っていただろうと感じます。

ぼくらがどんなに弱くても、どんなに骨が折れても、まっしぐらに進んで行くときは、ぼくらの進み方がのろのろとジグザグであったって、帆やかいを使って進む他人よりも先にいけることがある、と実によく思う。

★★★★★

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