「まほろ駅前多田便利軒」 三浦 しをん

直木賞受賞。
東京のはずれ、「まほろ市」で便利屋を営む多田。
そこに転がり込んできた高校の時の同級生・行天。
さまざまな依頼と、個性的な人たちとの物語。


読んだ時のテンションが、この本のどこか気だるい感じとマッチして心地よかったです。
夕暮れを見る時の焦燥感や切なさに似たようなものがありました。
一言で黒か白か言えないような、曖昧だけど確かに存在するものがうまく描かれていて、とても楽しめました。とにかく読みやすい。

多田と行天の関係が好き。友達じゃないし、仕事仲間とも少し違う。
だけど目の前で確かに繋がっている関係。
映像化しやすそうな作品だなと思ったら、既に映画化もコミック化もされてるんですね。
単行本でも話の間にイラストがあったけれど、行天が思ったよりもカッコよくてびっくりしました(失礼)。個人的な好みとしては星くんが好きです。

裏表のギャップがいいですよね。
たまに台詞が心に刺さります。
装丁の色や写真がうまい具合に世界観を表していると思いました。

だれかに必要とされるってことは、だれかの希望になるってことだ。  (p100)

不幸だけど満足ってことはあっても、後悔しながら幸福だということはないと思う。  (p288)

★★★★

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