「書斎の鍵 (父が遺した「人生の奇跡」) 」 喜多川 泰

2055年、東京。
大手医療機器メーカーに勤める浩平は、疲れたような毎日を送っていた。
そんなある日、突然受け取った父の訃報。
生前、親交が薄れていた父が、浩平に残した唯一の遺産、
それは、鍵がかかったままの「書斎」だった……。

書斎を手に入れたとき、あなたの人生は変わります

読み終わって、まだ胸がドキドキしています。

本には人生を変える力がある。
読書好きな人たちは皆、賛同するんじゃないでしょうか。
楽しいとき、辛いとき、迷ったとき、いつも本がそばにありました。
本がなかったらきっと、こんなに辛いのは私だけだ!と悲観的になっていただろうし、こんな生き方もあるのか!と視野を広めることもできなかった。
本書では改めて本の持つパワーを知らしめてくれます。そして、本には世界を変える力があると本気で信じる熱意に溢れていて、ドキドキせずにはいられません。

ところで本書には「書斎」が登場します。
書斎とは、心のお風呂。
雑念にまみれた心をリセットし、清めてくれる。
何も書斎じゃなくても、心の洗面台でも心のシャワールームでもいい。本の冊数が少なくても、心静かに自分と向き合える場所の意義を説いています。
私も手元に残している本はどれもこれも私に勇気をくれたり、力づけてくれる本ばかり。専用の部屋とまではいかなくても、お気に入りの本棚がやっぱり欲しい・・・という気持ちがふつふつと湧いてきます。

いろいろと心に残る箇所は多いのですが、語彙を増やすことは思考を巡らせる上でも五感で感じる情報を適切に脳で処理するにも欠かせないということにはとても同意しました。
「ウケる」「むかつく」だけで会話できちゃうような世界ってさみしい。そして、語彙が豊かな小説を読むたびに、著者の目を通した世界はなんて豊かに彩られているんだろうと感動します。感性を磨くためにも読書は有用。

しばらく読書スランプが続いていましたが、今はすっかり抜け出せました。限りある人生、なるべくたくさんの心を震わせる本と出会っていきたいものですね。

そして、“自分が幸せになることでしか救えない人がいる” というフレーズにもはっとさせられました。手帳にもメモしておこう。
読書好きにはもちろん、本ってなにそれおいしいの?という人にもおすすめな1冊です。

“読書は、常識的な感覚を持つためにするのではありません。むしろ、「自分らしく生き切る勇気」をもらうためにするのです。”(P174)

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