「永遠を旅する者」 重松 清

普段本を読まない弟が絶賛しながら貸してくれました。
(この本は、「ロストオデッセイ」というゲームのために重松さんによって書かれた短編集です。ゲームにはファイナルファンタジーの生みの親である坂口さんや、スラムダンク作者の井上さんも携わってます)

.
老いず、死なず、幾多の出会いと別れを繰り返し続ける男、カイムの物語。
悠久の時間を生きる寂しさや哀愁が根底にあり、そんなカイムの目から見た刹那の人の生がとてもキラキラ輝いて見えました。
1000年もの時の中で迷いと葛藤を抱える時もあれば、すべてを達観している時もあり、読み進めることで改めてその時間の果てしなさを感じます。

限られた時間だからこそ、人は生きる意味を見つけたり、日々を大切にできたりするんだ、(でも、永遠を生きる自分にはできないことだ)といった切ない気持ちが胸に響きました。
「七十五年目の蝉時雨」「天国にいちばん近い村」「白い花」が特に好きでした。このテーマを書くのに、重松さんは最高の人選だったと思います。

「幸せは、『長さ』じゃないんだ」
「え?パパ、それってどういうこと?」
「咲いてる時間がどんなに短くても、その時間をせいいっぱいきれいな花を開いて、甘い香りをたちのぼらせることができたら、それで花は幸せなんだよ」

★★★★

follow us in feedly

Pocket

トラックバックURL

トラックバック一覧


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。