「レインレイン・ボウ」 加納 朋子

高校生の頃、ソフト部でともに活躍した仲間たち。
7年後、奇しくもメンバーの一人の葬式で再会することになった。
人生の岐路に立ち、悩み迷いながらも、答えを見つけていく。


最初から最後まで、余すところなくよかったです。
表紙も挿絵も良ければ、目次も内容もいい。

サマー・オレンジ・ピール
スカーレット・ルージュ
ひよこ色の天使
緑の森の夜鳴き鳥
紫の雲路
雨上がりの藍色
青い鳥と小鳥

目次を改めて見ても、やっぱり、いい。
私はまだ読んでいないのですが、「月曜日は水玉模様」の姉妹作。
虹の中を旅するような不思議な感覚で読みました。

それぞれの色が交差したり、あるいはいくつもの物語が同時進行したりする様子に、ぐいぐい引き込まれました。
小さな謎は相変わらず到るところに散りばめられて、最大の謎は全体を通してラストにわかるのもいい。

登場人物も個性的で魅力的。
看護師や保育士、栄養士からニートまで。
高校で同じ部活をしていた頃はみんな「高校生」だったのに。
そんなメンバーたちそれぞれの仕事奮闘記でもあり、恋愛物語でもあり、青春友情ものでもあり・・・本当に、たくさんのものが詰まってました。

どれが好きかと問われても決めるのが難しいくらい、どの話も好き。
連作短編小説を書かせたら、加納さんの右に出る人はいないんじゃないだろうか、と思うくらい大好きです。
余韻もしばらく残るいい作品でした。

単色やツートンカラーの人間なんて、いやしませんよ。いろんな色が虹みたいに重なり合って、複雑な模様を作っているからこそ、人間って面白いんじゃないですか。  (p287)

★★★★★

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