「キノの旅Ⅷ the Beautiful World」 時雨沢 恵一

「ボクも、驚きましたよ」

そう言ってベールを掻き上げた黒ずくめ。

本書の半分を占めるエピローグ「船の国」、他「歴史のある国」「ラジオの国」などを収録。


前巻もエピローグが長くて驚いたけど、今回はそれよりも更に長い。
なんと、エピローグだけで本の半分を占めているのです。
びっくり。
でも読んで納得。余韻の残るこのエピローグは、短くしちゃいけないものでした。

「キノの旅」シリーズの魅力はいろいろあると思うんですが、その1つがキャラクターだと思っています。
この巻で新たに主要キャラになりそうな人物が登場。
時雨沢さんの描くキャラクター、好きです。キノもエルメスも、シズ様も師匠もみんな。
新キャラには、これからも登場してほしいなあ。
それから、何人もの主要人物の目線で描かれた物語の数々も魅力だと思います。時間軸すら異なる物語もあれば、まるで違う人の物語が交差することもある。それが、すごく楽しいです。

読んでいて、少しFF4を思い出しました。キノの旅のラストが今から気になります。それぞれの物語を1つの物語としてまとめてくれることを期待。
今回はエピローグがやはりいいけれど、「ラジオの国」もおもしろかった。
ところどころに時雨沢節が出てるのもいいですね。
本書でキノという人物の魅力に改めて気づかされた気がします。批判をしないし、偽善もない、ある意味自然体なところに私は惹かれたのかもしれません。

知ってしまったからね。
もし、自分の力で多くの人に”未来”ってものを与えられるとしたら――  ( p183)

★★★☆

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