「かばんはハンカチの上に置きなさい」 川田 修

難しいことはせず、背伸びもせず、「ちょっとだけ違うこと」を徹底すること。
その積み重ねで、面倒くさがりの私でもトップセールスになれたのです。
今すぐできる56の「ちょっと違う」こと。

プルデンシャル生命・営業の最高峰であるエグゼクティブ・ライフプランナーとなり、全国約2000人中1位のトップセールスとして表彰を受けた伝説の営業マン初の著書!「お客様目線」で結果を出す方法。

ちいさな「1つ」の積み重ね

男友達で、「当時付き合ってた彼女が、鞄を机の上に置いたんだよね。鞄なんて床の上に置くものなのに、食事を出す机に置くなんてありえない、って喧嘩して別れちゃったんだ」と熱く語る人がいて、このタイトルを見る度にその人のことを思い出します。

そんなこと気にするのか、と大雑把な私は思ったものですが、彼の言い分だってわからないわけじゃない。
些細なことですが、小さなことをスルーせず対応していくことが、先回りした気遣いの秘訣と言えるでしょうか。

いろんなところで見かけて、ずっと気になっていた1冊ですがやっと読むことができました。

私も前職では物を売る仕事をしており、本書を読んで共感するところもあれば、学ぶことも多々ありました。
トップ営業として活躍される川田さんの営業には、常に根底に感謝が、そしてほんの少しの工夫の積み重ねがありました。

中でも印象に残ったのは、レベル10とレベル11に横たわる大きな1の差についての話。
「あるラインを超えた瞬間、人は興味を持つ」といわれているように、レベル5でもなく、レベル10でもなく、ましてやレベル20でもない。お客様のアンテナに届くレベル11を目指すという考え。
完璧にならなくても、少しずつの積み重ねでお客様に「この人、ちょっと違うな」と興味を持ってもらえるように、自分の間取う空気感だとか、他の人は絶対しないちょっとした心がけとか、そういったものを身につけていく。
自分が今どの立ち位置にいるのか、なんて明確にはわかりませんが、何も完璧を目指さなくたって、お客様にとっての基準値を超えれる自分であるために日々の努力や気遣いを忘れない、という考え方がとても好きでした。
いきなりエリートになろうというのは難しいですが、ちょっとした一歩なら踏み出せるかもと勇気づけられます。

それから、「つらいことと対峙せず、肩を組んで仲良くする」という考え方も大好きです。
嫌なものは嫌なので、歯を食いしばって耐えるより、その嫌なものをどれだけ楽しく感じられるよう工夫をするか、ということが楽しく生きるための秘訣だと思います。
具体的には営業職における「断られ目標」は実に効果的で、実務においても、心理面においても有効な手法だと思います。営業職は、このことを知るだけでも本書を読む価値はあると思います。

そして、私は今営業職ではないですが、人に対する仕事という意味で根底には共通したものがあります。
イメージとして、相手と向き合うというよりは、相手の隣にいるような立場で取り組むべき場面というのがたくさんあります。
ビジネスライクになりすぎることなく、かといって近付きすぎることなくそっと寄り添える立ち位置を意識していたいものです。

読めばわかるとおり、難しいことは何も書いておらず、明日から取り入れられるようなことばかり。
営業職に限らず、ひとりの人間の生き方としてとても学びの大きい1冊でした。普段から講演活動もされているとのことですが、このように著作として刊行されたことの意味は大きいと思います。
そういう意味でも、編集者の方にも、そして著者の方にも感謝してます。

私は営業という仕事ほど、創造的で自由な職業はない、と思っています。
1つ1つの出会いから少しずつ距離が縮まっていき、そこから感動が生まれたり、創意工夫しながら、自分で「物語」を組み立てることもできる。その家庭ではときには俳優になったり、ときにはドラマの脚本家みたいな要素もあります。
その面白さは、実際に味わった人にしか理解できないかもしれません。 (p210)

★★★★

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