「「福」に憑かれた男」 喜多川泰

突然他界した父親に代わり、実家の本屋を継いだ秀三。
奮闘する秀三にもたらされる成功への教えとは。長船堂書店に閉店の危機迫る。

「幸せとは未来を予想する力だ」

父の急死により、本屋を継ぐことになった。
本書の主人公は、そんな男性に憑いた「福の神」でした。

本には読むべきタイミングというのがありますが、これもきっと10年前に読んでいたらそこまで自分の身に投影させながら読めなかったことでしょう。
いいタイミングで読めた気がします。

相変わらずユーモアたっぷりな設定ですが、ここでは福の神が憑く人の条件として、以下の3つを挙げています。
1つ、人知れずいいことをする
2つ、他人の成功を心から祝福する
3つ、どんな人に対しても愛をもって接する
これらが一定の量を超えたときに、福の神が憑くというのです。

よく「笑う門には福来たる」なんて言いますが、確かに福というのはある一定の条件のもと集まってくるもののようにも思います。

本書を読んでいておもしろいのは、何か大変な境遇に陥ったとき、それは福の神があなたを成長させようとして呼び込んだ試練なんだ、という見方をしていること。
「優しくなりたい」「強くなりたい」そう思う人たちに、その人が超えられるだけの、それでいて成長しなければ越えられないくらいの試練を与えます。
振り返ってみると、辛かった出来ごとは多くの学びと成長を促してくれたものだと、大人になればわかるものです。

そして「成功」は目的ではないし、何のために、どんな使命を持って生きているのか、という根本的な問いかけがここにはありました。

喜多川さんの本は本当に、元気がないときに読むとエネルギーをもらえますね。明日からまた頑張れそうな気がします。

行動のないところに成功も失敗もない。
そして、行動の結果手に入れるものは、失敗でもなければ、成功でもない。それは、自分の人生を素晴らしいものにするためにどうしても必要だった経験なんだって。 (p124)

★★★★

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