「ふちなしのかがみ」 辻村深月

この学校の花子さんは、音楽室から飛び降り自殺した少女の霊です。
花子さんは階段に棲んでいて、一生懸命掃除すれば会うことができます。
でも、彼女がくれる食べ物や飲み物を口にしてはいけません。嘘をついてもいけません。さもないと―。

――子どもの頃、誰もが覗き込んだ異界への扉を、青春ミステリの旗手が鮮やかに描きだす!

流行りましたね、学校の怪談。

この学校の花子さんは、階段にいる。
この世とあの世、こちらの世界とあちらの世界、2つの世界の間には通常交わることのない壁がしっかりあるものですが、ふいにその境界がおぼろげになる。
これは、そんなゆらゆらと危うい境界をミステリ要素を交えながら描いた1冊でした。

「7歳までは神の子」と言われるように、子どもの方があちらの世界が身近なのかもしれません。逢魔が時と言われる時間のあの不思議な感じ、お寺のしんとした独特の空気、いないはずの人の存在感といった大人になると意識することがなくなってきた感覚がこの本には溢れていました。なんとも不思議な物語。

一番好きなのは、冒頭にある「踊り場の花子」
ホラーなんだけど、怖いだけじゃなくて、ちょっとだけいい話。
小学生の頃、学校の怪談などはよく耳にしましたが、登場するお化けたちは極悪で子どもたちの敵、というわけではなくて、時に子どもたちに味方をしてくれたり、対応を間違えなければ実害がなかったりしたんですよね。
なんだか、そんなことをふと思い出しました。

最初は気付かなかったんですが、読み終わってまじまじと表紙を見てみると作品の要素が混ざってたんですね。

★★★

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1.辻村深月「ふちなしのかがみ」読みました☆

【ふちなしのかがみ】辻村深月 ひややかな恐怖が胸に迫る─青春ミステリの気鋭が初めて封印を破った現代の怪談!おまじないや占い、だれもが知っていた「花子さん」。…


2.【NOVEL】 ふちなしのかがみ [著]辻村深月

【著者】辻村深月 【出版社】角川書店 【初版】2012年 【形態】文庫 【単行本】2009年 【他出版】- - - - - 【シリーズ】ノンシリーズ 【ジャンル】ホラー 【あらすじ】 冬也に一目…


「ふちなしのかがみ」 辻村深月” への6件のコメント

  1. yocoさん、こんにちは!

    『ふちなしのかがみ』随分前ですが私も読みました*^^*
    学校の怪談って何だか好きです。コックリさんとか流行ったなぁ~
    都市伝説とかもそうですけど、元々の出所はどこなんだろう?って思います。笑

    若干うろ覚えの部分もありますけど、『踊り場の花子』私も好きでした。
    あと表題作を読んだ後は、鏡が怖かった記憶があるなぁ・・・(* ̄∇ ̄*)
    『おとうさん、したいがあるよ』は、何度読んでも結局意味が分からず。笑

    まぁとにもかくにもこの作品で
    辻村さんという作家さんの幅の広さを実感したのでした♪

  2. こんばんは^^
    nanacoさんも読まれてましたか!
    なんだか懐かしいですよね、学校の怪談とかw
    それが辻村風にアレンジされてるのがまたよかったですね。
    ホラーは基本的に苦手なのですが(怖いくせに読むのをやめられず後で後悔するのです(==;)、今回はちゃんと読了できてよかったです。

    「おとうさん、したいがあるよ」は、私もよくわからないです。。w
    読み返せば返すほどわからないという不思議・・・
    読んだのは文庫本でしたが、解説もさらっとしか書いてないのですよね。
    推理小説のように種明かしがあるというより、摩訶不思議な世界観を描きたかった・・・?とはやくも考えるのを放棄してしまってました。笑

    本当に幅が広いですねぇ。
    読んでいくのが楽しみです。

  3. 今晩は~

    辻村深月さんの作品はまだ読んだことがないので
    今年は読んでみようかな
    学校の怪談や都市伝説は大好物なので楽しめそうです
    昨年の夏はそれ系の映画見まくってましたが(^^;
    都市伝説で言えば小学生の頃カシマレイコがはやって
    大変だった事を思い出します。

  4. ねむりねこさん、こんばんは~^^
    辻村作品、私も去年くらいから読み始めたところです。
    作品の幅も広いし、ちょっとSF風な要素も入っていたりして楽しめますよ。
    学校の怪談や都市伝説も、捉え方によってはSFぽいですよね。

    こういう系、漫画ならセーフなんですが、映像だとドキドキしちゃって見る勇気がなかなか出ないです。笑 
    カシマレイコも怖すぎます・・・w
    学校によっても流行りがあったりしますが、本書だと特に冒頭の短編が一番好きでしたよ~。いわゆる花子さんのお話です。

  5. こんにちは、『ふちなしのかがみ』を読んだのでTBさせていただきました
    初の辻村作品になりましたがどの短編も面白かったです
    やはり私も1編目の花子さんがよかったですね、まず教師が生徒に暴力
    という時点で頭にきましたが花子さんが敵を取ってくれたのですかっとし
    ました。
    やはり一生階段地獄を味わうという罰が彼にふさわしいと思います
    一編だけ『おとうさん、したいがあるよ』だけ意味が分かりませんでしたが

  6. ねむりねこさん、こんにちは~^^
    読まれましたか!私もちょうど昨日別の辻村作品読んでたところでした。
    学校の怪談に出てくるようなお化け(といったら、なんだか違うんですが)って、怖い存在なんだけど、どこか子どもの味方でいてほしいって気持ちもあったりするんですよね。
    だから、教師に対しては憤りしかないけど、あのラストについては私も花子さんよくやった!という気持ちですね。あんな教師、地獄に落ちちゃえ。と思います。
    「おとうさん、したいがあるよ」は、同じく何度読んでもわからない・・・・・
    一体何が死体に見えたんだろう・・正体はねずみかと思ったけどそうでもなさそうだし、ほんと謎です・・

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