「マクベス」 シェイクスピア

再読です。
授業で原文を読んだのですが、さっぱりわからなかった記憶があります。
改めて日本語で読めてよかった。
物語としても魅力的ですが、中でも惹かれたのは疑心暗鬼になったマクベスが望んだもの。

 穢れのない眠り。
もつれた煩いの細糸をしっかり撚りなおしてくれる眠り。
その日その日の生の寂滅。
辛い仕事のあとの浴み。
傷ついた心の霊薬。
自然が供する第二の生命。

とても詩的。そして、確かにそうだなと思う内容。
他にもずしんときたのが医師とマクベスの会話。

マクベス  “心の病は、医者にはどうにもならぬのか?
記憶の底から根深い悲しみを抜き取り、脳に刻まれた苦痛の文字を消してやる、それができぬのか?
心を押しつぶす重い危険な石をとりのぞき、胸も晴れ晴れと、人を甘美な忘却の床に寝かしつける、そういう薬はないというのか?”

侍医  “それは、病むものみずから心がけるよりほか、しかたはございませぬ”

強気だけど、繊細な心を持つマクベス夫人や精神的にすごく追い詰められたマクベスなどが紡ぐ言葉が好きでした。さすが、シェイクスピア4大悲劇のうちの1つです。

何にもならない、すべてがむだごと、望みは遂げても、満ち足りた安らぎが得られなければ。 いっそ殺されたほうが、まだしも気楽、殺しておいて、あやふやな楽しみしか手に入らぬくらいなら。

★★★★☆

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