「車輪の下」 ヘルマン ヘッセ

主人公ハンスが、少年から青年になる軌跡を書いた小説です。
後半部分はわりとハンスに共感。
もう少し前に読んでたら、前半部分にも共感できてたのかな。

読み始めて一番に頭に浮かんだのは、車輪の下に真っ直ぐに引かれてるレールでした。
車輪の下にあるレール、つまり決められた人生のメタファーかと思いました。
でも、よく考えたら車輪は列車に限らないんですよね。
すなわち、レールが存在するとは限らなかったわけです。

登場人物の1人である校長先生の、「疲れきってしまわないようにすることだね。そうでないと、車輪の下じきになるからね」という言葉で意味がわかった気がします。
タイトルはここからきてるんですね。
と同時に、車輪が指してるのは、社会だと気づきました。

自分の力でどうにもならない圧力、自分を取り囲む絶対的なものに対するメタファー。
ヘッセの自伝的な小説らしく、読んでいて少し心が痛くなるけれど引きこまれる小説でした。

およそ健康な生活には内容と目標とがなければならない。

★★★☆

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