「プリンセス・トヨトミ」 万城目 学

400年も前から受け継がれてきた秘密が、大阪にはある。
独立国、大阪。

その存在は密かに、そして大切に守られてきた。
ところが、その秘密の扉を開ける者が、ついに東京からやって来た。

目の付け所が面白い。
絶対無いよ、そんなのー!と笑い飛ばすのは簡単だけど、こういう奇想天外なことってわくわくしますよね。
小さい頃はもっと頻繁に感じていたようなわくわく感を思い出させてくれるのがこの一冊。

見どころはたくさんありますが、まずは最初から最後までカッコ良かった松平。
お堅い役人とは一線を画しますよね。
頭はいいのに情に熱いって、カッコいい。
二つの物語が一つに絡み合っていく過程もいい。そして、何より大阪の街並みがいいですね。
大阪城に行ってみたくなる。下町を歩いてみたくなる。

ネタバレなしに感想を書くのは難しいけれど、読了後はじんわり心が温かくなりました。
万城目さんのこの常軌を逸していながら王道なこの感じ、癖になりそう。
何かを守ろうとする男の人と、それを陰から見守る女の人。
受け継がれてきたものが何かに想いを馳せた時、この物語がより素晴らしいものに感じられました。
描写が綺麗だから、映像化しても素敵だろうなと思っていたら映画化されてるんですね。

果たしてあの大阪城を見事に映像化できるんだろうか。
見てみたいような、見ないでおきたいような。

願っているだけでは、いつになっても何も変わらない。
自ら変えようとしない限り、世の中は決して変わらない。  (p60)

★★★★

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