「落下する夕方」 江國 香織

八年間一緒に暮らした健吾と別れた。
入れ違いに押しかけて来たおかしな同居人華子のおかしな魅力に取りつかれはじめる私。
永遠の日常を清新なまなざしで追う、新しい世代の恋愛小説。


「きらきらひかる」を彷彿させる、江國ワールドでした。
彼女の作品が持つ透明感がやっぱり好きです。
そして、あとがきも楽しみ。

この作品は、作中に何度も空気の質感が変わる不思議なお話でした。
時間の流れがゆるやか、というよりこれまた独特で、空を流れる雲のように一定でなく、気付くと遠くまできているような不思議な感覚です。
結末は、さもありなんというところ。
華子のような人には惹かれるし、そんな風に生きてみたいと正直思います。
けれど、あの生き方は現実を生きている人の生き方じゃないですよね。
華子自身、そんなことはもちろん百も承知でしょうけれど。

人は非日常なものにどうしても惹かれるのかもしれないですね。
あとがきで江國さんは夕方に心がいちばん澄む、と書かれてます。
だから、大事なことはそのときに決めるようにしてると。
少し、わかるような気がします。
私は早朝が好きだけれど、そういう時間帯って、人それぞれありますよね、きっと。

★★★★

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