「ロビンソン病」 狗飼 恭子

好きな人の前で化粧を手抜きをする女友達。
日本女性の気を惹くためにヒビ割れた眼鏡をかける外国人。
結婚したいと思わせるほど絶妙な温度でお風呂を入れるバンドマン。
切実に恋を生きる人々の可愛くもおかしなドラマ。恋さえあれば生きていけるなんて幻想は、とっくに失くしたけれど、やっぱり恋に翻弄されたい30代独身恋愛小説家のエッセイ集。


狗飼さんの日常が溢れだして言葉になった、エッセイです。
物書きの人は、みんなそうなの??と思うくらい、常にいろんなことを考えている狗飼さん。
彼女の頭の中を垣間見れて、ファンとしては嬉しい限り。

一方で、そんなにプライベートを公開しても大丈夫?なんてハラハラしたり。匿名性はもちろん守られているのだけど、読む人が読んだら「これ、自分のことだ!」と思うだろうに。
彼女に限らず他の作家のエッセイを読んでも、歌手自作の歌詞を見てもそう思う私は、きっと他人の目を気にしすぎなんでしょうね。
それはさておき、狗飼さんは清々しいほどに恋愛体質だなあ、と今回も思ったのでした。

恋愛体質の人が持つアンバランスさというのが愛おしくて素敵だなと、心から思います。
狗飼さんにはずっと、恋愛をしていてほしい。非日常を保ち続けてほしい。
恋愛をするために欠かせないのが、人との出会いなんだろうな、なんて当たり前のことを思いました。

それくらい、狗飼さんはこのエッセイでたくさんの人と会って、飲んで、話をしてます。
読み終えて、私も前を向いて歩けそうな気持ちになりました。
だいすき。

外に出ると、まだまだ知らないことがたあるんだって知ることができる。
辛いことのほうが多いけど、でも、それでも、知らないよりは知れたほうが良いって思えるうちはまだ大丈夫なんだと思う。  (p95)

★★★

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