「魔法飛行」 加納 朋子

もっと気楽に考えればいいじゃないか。
手紙で近況報告するくらいの気持ちでね―という言葉に後押しされ、物語を書き始めた駒子。
妙な振る舞いをする“茜さん”のこと、噂の幽霊を実地検証した顛末、受付嬢に売り子に奮闘した学園祭、クリスマス・イブの迷える仔羊…身近な出来事を掬いあげていく駒子の許へ届いた便りには、感想と共に、物語が投げかける「?」への明快な答えが。


大好きな「ななつのこ」の続編。
再び瀬尾さんと駒子に会えました。
初めて「ななつのこ」を読んだのが9年前。すごく懐かしい気持ちでいっぱいです。
今回は駒子が物語の書き手になります。読み手は瀬尾さん。

伝えたいことを文字にして相手に届ける。それがとても素敵なことだと、改めて感じました。
そんなささやかな気づきを与えてくれるのが加納さんの物語です。
今作も謎をはらんだ優しい日常はそのままに、解説で有栖川さんが述べているように、ロジックにとどまらないマジックに溢れていました。

表題にもなっている「魔法飛行」がいちばん好きです。
空を想う力、と書いて空想力。そんな発想をする加納さんの物語は、いつも前向きでひたむき。表紙の絵もいいですよね。 そして登場人物も相変わらず魅力的でした。
空を想ってひたむきに生きる。私もそんな生き方をしたい。

当たり前のことが当たり前でなくなったとき、人は初めてその価値を知るのです。  (p76)

★★★

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