「公務員ってなんだ? ~最年少市長が見た地方行政の真実~」 熊谷 俊人

当時最年少市長として当選した千葉市長による著書。
前市長は汚職で失脚、財政的にも信用的にもどん底だった千葉市。
そこからの再建は並大抵のものではないと想像できます。
着実に一歩一歩前に進み、市民や市職員と対話を重ねる市長の書いたこの本は、読んでいてとても泣きたくなりました。

人はきっと、人の強い想いに触れると心を動かされるんでしょうね。
本当に何度も泣きそうになって本を閉じました。
行政は市民を選べない。市民も大抵の場合、行政を選べない。
必然的に持ちつ持たれつ、ともに歩んでいかなければならない。
それなのに市民にはどこかお客様意識が、行政はいわゆるお役所と言われる融通のきかなさがあるように感じる。
そのどちらも根っこは同じで、市民にも「市の運営者」という意識が足りないし、市も情報開示を積極的にして理解してもらおうという姿勢が足りないのかもしれない。

課題を解決するには、まずは課題と認識しないといけないですね。
ともに歩みよることは、もちろん大事なことだけど、とても怖いことでもあります。
歩み寄って、わかってもらえなかったらどうしよう。批判されたらどうしよう。
それでも、歩み寄らないと何も始まらないし、これは私たち一人一人が考えなくてはいけないことですよね。
もっと市政に興味を持とうと思いました。

本書の、誰をも敵にしない市長の話の進め方、具体例をわかりやすく提示するプレゼン力に感銘を受けました。
執筆してくれてありがとういございます、と伝えたい気持ちでいっぱいです。

これまで誰もやってこなかったから誰かがやらなきゃいけないことを自分がやる、というのが私の哲学なのです。   (p73)

私は基本的に情報はオープンにする人間ですが、異なる立場の人と信頼関係に基づいて交渉をして、お互い痛み分けのような結論に持っていく話はオープンにしてはダメだと考えています。  (p134)

★★★★☆

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