「野蛮な読書」 平松洋子

沢村貞子、山田風太郎、獅子文六、宇能鴻一郎、佐野洋子、川端康成…海を泳ぐようにして読む全103冊、無類のエッセイ。

本はいつも、知らない世界を見せてくれる

小説だけでなく、写真集から歌集まで幅広い本に触れて書かれたこのエッセイ、贅沢にもそれぞれの章で4、5冊の本に触れています。

1番好きなのは、「4日間の空白」という、沢村貞子さんについて書かれた章。「わたしの台所」という沢村さんのエッセイが好きですが、それ以外は読んだことがなく、沢村さん自身のことをあまり詳しく知りませんでした。
まさか、こんな大恋愛をしていたなんて、投獄されたことがあるなんて、全然知らなかった。
そして、こんな芯が通った素敵な女性がいたなんて。

読み終えてすぐに沢村貞子さんの「わたしの献立日記」という本を買いに行きました。今読んでいて、幸せな気持ちをもらいながらも、ひたすら衝撃を受けています。
読み終えたら、また違う本を買って、今度はもっと大切に読もうと思っています。

さて、それ以外の章で驚いたのは、第1章。
先日角田光代さんのブックエッセイを読んで絶賛されていて気になっていた開高建さんの本が、なんとここでも紹介されているではないですか。
これは、もう何かの縁に違いない。
そう思って、これまた開高建さんの本も早速購入しました。今度の旅行で読もうと思います。

それから、断食一週間の体験記も非常に興味深かったです。私も気になってた時期があるんですよね。読むと心身が浄化されそうな記載に、再び興味が湧いてきました。日常から一週間離れて…という体験だけでも、十分に魅力的ですよね。

本初全体を通しては、何分自分では手に取らないような本について触れられていることが多かったので、とても新鮮でした。本は、無限の世界の広がりを感じさせてくれますね。

定点から微動だにしなくとも、闇の世界にも光の世界にも行ける。本は時空を突破する魔法の絨毯だったのだ。  (p21)

★★★☆

follow us in feedly

Pocket

トラックバックURL

トラックバック一覧


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。