「ツナグ」 辻村 深月

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者(ツナグ)」
ツナグの仲介で再会した生者と死者は、一晩の再会で何を話し、どんな想いを伝えるのだろうか。


メジャーな作家さんながら、初めて読んだ辻村さんの作品です。
映画化もされている有名な作品「ツナグ」

装丁からきれいな物語かと思いきや、思いのほか毒や闇が混ざっています。感動を与えながらも心をえぐる1冊でした。
どうしても死者に会いたいと人が思う時、それは強い悔いや想いがある時でしょう。
恋しい気持ちから死者に会いたくなることはあっても、きっと私はツナグを探さない。
そしてそれは、幸せなことなんだと思います。

特に印象的だったのは、「親友の心得」と「待ち人の心得」。
待ち人の心得では大泣きをしました。救いがあるけど、切ない。
そして、親友の心得ではとてつもない後味の悪さを感じ、心がもやもや。辻村さんの見せ方が上手い。

死は美化されやすいし、ともすると単に美しい感動モノで終わってしまうところを、人間味溢れるスパイスで仕立てているのが魅力的でした。
時間を置いて、また辻村さんの作品は読んでみたいところです。

★★★★☆

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