「何者」 朝井 リョウ

就活が始まる。
自分を生き抜くために必要なことは、何なのか。
この世界を組み変える力は、どこから生まれ来るのか。
影を宿しながら光に向いて進む、就活大学生の自意識をリアルにあぶりだす、書下ろし長編小説。第148回 直木賞受賞作。

心が一気に大学時代まで引き戻されて、ざらざらザワザワした気持ちで読み進めました。

こんな風な若い感性豊かな男性作家は珍しい気がします。時代の風を盛り込んだこの一冊は、新鮮だけれど、ずしんと重たい。
新卒の切符を使って就活をしたことがない私ですが、就活といえば壮絶な戦いというイメージが尽きません。
どこかで就活は情報戦だなんて言葉を聞いたことがあるけれど、私の頃と今とではその意味合いも違ってきそうです。

本書のタイトルである「何者」、
自分が何者であるかが問われる、なりたい自分を演出する、という面ではネットも就活も同じかもしれないですね。
ところどころぐさりと痛くて、はっとします。

ツイッターが世に出回り始めた頃、そんなにひとり呟くことなんてないよ、と思ったのに、世界ではこんなにもオープンにたくさんの言葉が呟かれている。
一昔前なら外に出なかったであろう言葉が溢れていることに今更ながら驚きます。

若さが放つ爽やかさが折り混ざっていることに救われました。誰の言葉も少しずつ胸に響いて残っています。傷付かないために動かない人より、カッコ悪くても動いた人のが人生きっと輝きますね。

★★★★

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