「阪急電車」 有川 浩

おもしろい!
読み終わった後に、ほっこりと余韻が残るのもいい。
阪急電車をまるで知らなかった私でも楽しめたけど、地元の人が読めば更にわくわくするような楽しさ倍増でしょうね。

有川さんはリアルなエッセンスを交えるのに本当に長けていると思います。目の付け所がおもしろい。
がたんごとんと電車が進むのに合わせるように物語は進み、1つ1つの物語、人物が交錯する構成。うまいです。
片道じゃなく折り返しにした意味があるところもいい。

ところどころ恋愛要素も入って甘く、きゅんとしたり、微笑ましくなったり。
それに、見ず知らずの人と人が交差する瞬間を捕らえる視点も絶妙でした。
電車の中には私が気付かないような物語が溢れているんでしょうね。
そういったものを拾い上げる著者のセンスと、軽快な物語にしていく執筆力が有川さんの魅力なんだと思います。

老若男女の登場人物誰もがいい味を出していますが、特に若いカップルがかわいくてかわいくて。読んでいて身をよじりたくなりました。
有川さんの生み出す登場人物の会話も大好き。
女子高生の会話は、思い出しても本当に笑えます。
こんなにキュンキュンできて幸せな気持ちを味わえるなんて。読めてよかった。

ちょっと頑張れ、今頑張れ、俺。今度は噛むな。  (P127)

「あたしも色々間違ったほうや嫌なほうに行きそうなとき、行きずりの人から色んな言葉もらってん。あたしとおばちゃんも行きずりや」  (P169)

★★★★☆

follow us in feedly

Pocket

トラックバックURL

トラックバック一覧


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。